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BUBUがお届けする連載企画 “ナレッジ” | Showcase.66『日本における並行輸入車の概念を変えたBCD』

第66回目『日本における並行輸入車の概念を変えたBCD』

BUBUがお届けする連載企画 “ナレッジ” | Showcase.66『日本における並行輸入車の概念を変えたBCD』

文/プロスタッフ写真/内藤 敬仁

BCD車両を10年以上取材してきたプロスタッフ田中が語るBCDの変遷〜
プロスタッフ田中さんいわく「BCDは日本における並行輸入車の概念を変えた」存在

昨今のBCDは、チャレンジャーにマスタングというイメージが強いが、実はそんなことなくて他社に先駆け、魅力的な現地車両をいち早く日本に届けてきた。

しかも独自の輸入システムを駆使しコンディション良好の個体を次々に。例えばカマロ1LE、コルベットC6 427、フォードマスタングシェルビー350Rを日本に初めてもたらしたのはBCDだった!

またダッジチャレンジャーやフォードマスタングのMT車を積極的に輸入したのもBCDである。

アストロ時代から、「悪名高き並行輸入車」と言われていたが、その概念を変えたのはBCDなのである。

車両イメージシボレー カマロ 1LE
車両イメージシボレー コルベット 427コンバーチブル
車両イメージフォード マスタング シェルビーGT350R

<BCDの輸入システムとは>

アメリカから車両を購入する場合、多くのショップが利用しているのがシッパーである。シッパーは日本からの依頼により車両を探し購入、そして輸出までを手がける方々の総称であり、要するに仲買人と言える第三者的存在。

だがこのシッパーが一時期問題だった。日本人のクルマに対する価値観とアメリカ人の価値観とがかみ合わず、結果として日本人が納得するような車両が届かないという事例が数多く起こった。

ちなみに日本人が納得しない個体とは、、距離数が多い、インテリアが汚い&破損(汚れニオイ等)、外装コンディションが悪い、改造車である、事故車etc

そこで立ち上がったのがBCDである。こうした第三者任せの旧態依然のシステムを使用せず、自社にて独自システムを構築したのである。

BCDはロサンゼルスに支社を作り、その支社のスタッフ(日本人を含む)が車両の仕入れを行ったのである。これにより日本人が希望する車両状態を反映する個体の入手が可能になり、また現地にて車両の粗出しやチェックがなされ最新の状態にすることが可能になったのである。

こうした一連の流れ作業後に船に乗り日本へと到着した車両は、日本で再びチェックを受ける。まずはBCDスタッフによるチェックとメカニックによる各部のチェック。そして第三者機関による車両の事故車チェックである。

すなわち、アメリカBCD、日本BCD、日本外部の鑑定士による三重のチェックが行われることで、事故車やトラブル等を未然に防ぐための防衛策が施されているのである。

上記のアメリカ本国のみで売られているレアなアメ車やフォードマスタング、ダッジチャレンジャーといった販売車両たちは、すべてこのBCDのシステムにより日本に持ち込まれ販売された車両であり、当然ながら瞬く間に売れていった。

<ダッジチャレンジャー人気を支えたBCD>

2008年にデビューしたダッジチャレンジャーだが、その人気が確定したのは2015年、ダッジチャレンジャーSRTヘルキャットの登場によるものである。

実測707hpのスーパーモンスターの登場は、多くのアメ車ファンを惹きつけ、また他のチャレンジャーラインナップの販売における起爆剤となった。そして2019年から日本でも爆発的人気が起こる。

その日本における火付け役として貢献したのもBCDである。他社が扱わないV6モデルからヘルキャットまで、またAT&MT問わず車両を輸入し続けたことで、まるで本国現地ディーラー並みのフルラインナップを日本国内で完成させ、多くのユーザーに浸透させた。

一方で、アフターサービスにも力を入れた。上記フルラインナップを形成するとともに、チャレンジャーの整備に必要な電子デバイス・ワイテック2.0を全店に配置し、販売のみならず整備にも力を入れた結果、日本全国にチャレンジャーユーザーを抱えるまでになったのである。

それもこれもすべてがBCDという独自の輸入システムのおかげである。

車両イメージダッジ チャレンジャー SRTヘルキャット

<現在のBCD>

さて、2024年も中盤だが、現在のBCDは依然として独自システムによるチャレンジャー等の販売を継続するとともに、新たな展開が行われている。それがBCD認定中古車。

上記BCD車両の販売を行う一方で、そうした販売車両が下取りや買い取りで戻ってきた場合、認定中古車として再び市場に流通させるという試みである。

BCD車両は、BCDによる管理下にあった車両であるから、定期的なメンテナンスや状態把握がなされており、そもそも走行距離が少なく程度良好の個体が多いことから、各部のチェックを行い再び中古車として販売することが可能になる。

当然、それまでの状態把握がなされている車両であるから、そうでない車両よりも安心して販売することが可能になり、また当然そうでない車両よりも安心して購入できるという、これまたBCDならではの独自システムによる新たな中古車の誕生である。

<まとめ>

車両イメージチャレンジャーが並ぶBCDショールーム

今ここに5台のチャレンジャーが並んでいる。そして奥にはフォードエクスプローラーやダッジデュランゴ、そしてその反対側にはマーキュリークーガーXR7といったビンテージカーが並んでいるが、これはすべて上記のBCDの独自システムによって日本に輸入されたものだ。

だから中古車とはいえ、ボディ内外装の状態や走行距離の少なさ、そして何よりトータルコンディションのレベルの高さが特筆ものである。

日本における並行輸入車の概念を変えたBCD。多くのアメ車ファンにアメ車本来の楽しさを味わわせてくれる唯一無二の存在である。

車両イメージマーキュリー クーガーXR-7とダッジ チャレンジャー
車両イメージダッジ デュランゴとフォード エクスプローラー
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