BUBU × AMESHA WORLD
“BUBU×アメ車ワールド” 2019 シボレー コルベット グランスポーツ

最新のコルベットはC8だが最上のコルベットはC7

“BUBU×アメ車ワールド” 2019 シボレー コルベット グランスポーツ

アメリカ本国でも人気再上昇中で価格も高騰

文/石山 英次写真/古閑 章郎

C7の中古車もそろそろ最終章

そろそろ最後という。程度良好車かつ、こういった販売価格でのC7コルベットの販売が。こちらの車両は2019型C7 コルベット GS。いわゆるC7のラインナップの中のリアルスポーツカーとして評価されているグレードである。

このGSを販売しているBUBUのBCD担当者によれば、「アメリカ本国では2020年からC8にフルモデルチェンジされており、すでに2021年モデルが登場している中で、FRのC7が再評価されつつある」と。それと同時に「価格の上昇が半端ない」と教えてくれた。

だからそれによって、今後、「今以上の売値をつけたC7なら車両を見つけることは可能だが、そうすると日本での売価が現状比で1.2倍から1.3倍近くにも跳ね上がってしまい、現実的には輸入が難しい」と考えているとのこと。

要するに、そういう事実をもとに現状の価格帯で購入できる最後のC7がこの個体ということである。ちなみに、この約一年間にBCDでは20台以上ものC7コルベットを販売してきており、常にC7を追いかけてきたからこその情報である。

ちなみに、なぜ本国で価格が上昇しているのか。それは、C8にフルモデルチェンジしたから。

車両イメージ2014年にデビューしたC7 コルベット。そして2017年に登場したGS。GSとは、古くは1960年代から、サーキットの栄光を独占するために開発された伝説のモデル。
車両イメージ超刺激的なリアの造形。リアフェンダー上部に設置されたエアインテークやリアテール横に配置されたエアアウトレットは、速く走るために必要な要素を追い求めてのデザイン。

最新のコルベットはC8だが、最上のコルベットはC7

本来なら、C8の登場によりC7の価値は下がるはずである。実際、C8が発売になる直前から新車のC7の叩き売りが始まっていたというニュースを何度も見ていた。

だが、C8は最新のコルベットとはいえ、ミッドシップに生まれ変わった。要するに全面改良である=FRコルベットが見直され、最新のコルベットはC8だが、最上のコルベットはC7という価値が加えられたのである。

それにより、C7は中古車価格であるから買いやすい=売れる=現地の販売業者が値上げを始めたという流れである。

C8 コルベット自体のフルモデルチェンジは大成功であり、パフォーマンスの高さは世界中で評価されている。と同時に、それまでのC7もFR最強モデルとして米国内で再評価されているというのだから、どちらも素晴らしい車両であることに間違いない。

車両イメージ搭載されるエンジンは6.2リッターV8OHV LT1エンジン。460hpを発生させる。どの回転域からでも瞬時に加速体制に入れるレスポンス俊敏なエンジンがC7を軽快に走らせる。
車両イメージ軽量なフードに驚きつつ、ボンネットインシュレーターのキレイさにこの車両の中古車としての程度を垣間見る。
車両イメージ各種パーツの質感や工作精度はかなり高く、グラフィカルなメーター類と相まって、華やかな雰囲気が漂うインテリア。各種スイッチ類の操作感にも安っぽさはなく、満足感は高い。
車両イメージ車体の雰囲気や室内空間にライトなスーパーカー的雰囲気を感じさせるから、華やかな日常使いの車、もしくはデートの足としても最高の存在として活躍するに違いない。

C7ラインナップ随一のリアルスポーツカー

ということで取材した個体は2019年型のBCD車両で走行2万7000キロ。ボディカラーはガンメタに近いグレーである。

各部のチェックを行ってみたが、非常にコンディションの良い個体。シートやステアリング等のレザー部分にヤレ感はまったくなく、エンジンルームを開けてみても驚くほどキレイ。インシュレーターも見事にクリーンな状態だった。

もちろんケア済みという可能性はあるにせよ、レザーシートのヤレ感はシートを変えない限り決して戻らないから、この個体の状態は非常に良いと断言できる。

さらにTトップのルーフを外してみたが、ワンタッチで、しかも軽々脱着可能だった。余談だが、ボディがよれていたりダメージがある車両はなかなか外れ難い場合があるから注意した方がいいのだが、この車両はもちろんまったくの問題なしだった。さすがのBCD車両。

さて、こうしたコンディション良好の個体であるが、そもそもC7再評価の中でのGSの立ち位置とは? それはC7随一のリアルスポーツカーであるというもの。

車両イメージGMが自社開発した8速ATは、スポーツカーに搭載すべく開発されたスペシャルな変速がもたらされるトルコンATであり、そのシフトレスポンスはデュアルクラッチ・トランスミッションよりも素早い。
車両イメージステアリング裏にあるパドルの操作性はかなり高い。またパドルを使用しなくても抜群に速いから、8ATに任せてのんびりドライブすることも可能だ。
車両イメージグラフィカルなメーターは、液晶ディスプレイになっており、ドライブモードセレクターのチョイスに応じて表示が切り替わる仕組みになっている。
車両イメージ「V8OHV、FR、横置きリーフ」etcといったコルベットならではキーワードを感じながら走れる最後の個体と言っても過言ではない。

2017年から3年間のみ存在したGSの価値は高い

C7には、755hpのZR1、650psのZ06、460hpのGS、460hpのノーマルクーペの4つのラインナップが存在している。

その中で650hpのZ06のワイドボディや足回りを使用しながらも、エンジンはV8NAの460hpというのが、大雑把に言うところのGSである。

すなわち、650hpに耐えうるようなワイドで強固な車体とサスペンション制御において、ノーマルV8NAを組み合わせているのだから、エンジンパワー差を差し引いた分の余裕が生まれているというのが最大のポイントである。

ノーマルV8NAとはいえ、460hpもあるのだから当然速いし、何よりサスペンションの踏ん張りや安定感が格段に高いから、かなり大胆に踏める。

ちなみに、GSのメーカー公式発表のコーナリングGは1.2Gである。これは、ラインナップ中のどのコルベットよりも高いGであり、この横Gの高さは当時のポルシェやフェラーリよりも高かった。すなわち、アメ車の中でも異例のコーナリングマシンなのだ。

車両イメージシートは質感、ホールド性、剛性、すべてにおいて完璧といえる市販車最高レベルのもの。緩く走る時は着座位置を高めにすれば、視界良くボディの両隅の感覚がより得られる。
車両イメージTトップの脱着は室内のロックを外すだけの簡単なもの。ただし、そのルーフを車体から外す時は、大人二人で行った方が良い。ルーフ自体は軽量だから大人一人でも持てるが、万が一の場合を考慮して。
車両イメージフロント19、リア20インチのグランドスポーツカップスタイルホイールにブレンボ大径ブレーキが装備される。その制動力は圧倒的。
車両イメージフロントエンジン搭載位置の低さがもたらすFRフォルムもこれが見納め。

たまにはトップを外してみるのもオススメ

しかも、元は650hpボディということだから、当然、長く使用した時のヘタリの度合いもまったく異なるわけだから、V8NAエンジンとコーナリングが存分に楽しめるコルベットとして、その評価がリアルスポーツカーというのは至極当然なのである。

なお、「もっと暴力的な速さのコルベットが欲しい」というならZ06という選択肢も存在するから、このバリエーションの豊富さもC7コルベットの魅力のひとつである。

余談だが、Tトップを外した状態での走行もめちゃめちゃ気持ち良いから購入後には是非試してみることをオススメする。いわゆるタルガトップという状態になるが、これが想像以上に素晴らしい。

トップを外した状態でのシルエットも素敵だし、なにより外した状態でもボディがよれたりすることがなく(フレームボディだからこそ屋根がなくても弱まらない)、心地良い状態のままコルベットが堪能できるのだから、外さない手はないし、特に冬場がオススメであるからこれからの時期こそが最高である。

鼻息荒く攻めるのも得意だが、たまにはちょっと緩めに走っても十分に楽しめるのがC7なのである。

車両イメージ現代の最新車両はECU全盛時代の車両だからこそ、そうした対応が可能な機器とノウハウを所有していなければならない。BCDの場合は、ここ一年だけでも20台以上ものC7を販売しているという実績と、同系列にGMディーラーが存在している事実を鑑みれば、他店とは比べ物にならない安心感が備わっていると言えるわけである。
車両イメージ
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