2024.08.29
圧倒的に光り輝く大排気量V8NAエンジン
“BUBU×アメ車ワールド” 2018年モデル ダッジ チャレンジャー R/T スキャットパック
最初で最後の最高のチャレンジャーとしてオススメ
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文／石山 英次写真／古閑 章郎
上品で洗練された印象を与えるF8グリーン
近年パワーを重視すると（アメ車といえども）、スーパーチャージャーやターボといった過給器に頼るエンジンが主流となってしまっている。が、アメ車らしい大排気量V8の醍醐味を余すことなく味わうなら、是非ともNAエンジンを堪能いただきたい。
個人的には、過去に8リッター超えのV10バイパーを何度か試乗しているが、あの、えも言われぬフィーリングはアメ車以外では味わえないだろうと思っている。
で、6.4リッターV8エンジンは、それに勝るとも劣らない絶好のフィールを持っている。スーパーチャージャー装着車からは決して得ることのできない、あのダイレクトなフィールは6.4リッターV8ならではと言っても過言ではない。
2018年型チャレンジャー R/T スキャットパックのBCD認定中古車。走行3.8万キロの個体。
F8グリーンのボディカラーと6.4リッターV8エンジンの組み合わせ。内外装が驚くほど状態がいいのはBCDならでは。だから旧時代のチャレンジャーを思いつつ、「何よりチャレンジャーが欲しい、でもV8は譲れない」というのであれば正直5.7リッターで十分事足りる（と思う）。
だが、「人生最後の1台」として、しかも「最高のチャレンジャーで」というのであれば、6.4リッターV8エンジン搭載車を断然オススメする。
■HEMI 5.7リッターV8：372hp@5,150rpm
■HEMI 6.4リッターV8：485hp@6,100rpm
パワーの違いは約110hpだが、実際には数字以上に体感上の違いがある。だからもし今5.7リッターに乗っているなら是非とも一度は6.4リッターに乗って欲しいし、またこれから最後のチャレンジャーとして最高レベルの個体の購入を検討しているなら、一気に6.4リッターへ行ってはどうか、と思う。
もちろん、排気量による自動車税等の違いが生じるが、所有した満足感はきっとそれを遥かに上回る。
6.4リッターV8エンジンは485hpを発生させる。
歴史に残る名機の一つと言える大排気量V8エンジン。
スーパービーのスキャットパック6.4リッターエンブレム。しかも世界中からほぼ消えてしまった大排気量V8NAエンジンという点において、他メーカーの外車オーナーに対しても極上の優越感が圧倒するはず。これこそ正真正銘の（最後の）アメリカンマッスルだと。
くわえて歴史に残る名機の一つである。6.4リッターV8エンジンは、低回転域から3,000rpm程度まで回せば十分に楽しめるから、街中でも楽しく、高速道路の加減速で楽しく、とにかく身近に楽しめるのが最大の特徴であり、一方でアクセルを最大限踏み込めば、現代アメリカンV8最高峰の醍醐味（サウンド、トルク感といった感触）が味わえる。
20インチの純正ブラックホイールとF8グリーンの組み合わせは最高。ホイールの状態も非常に良い。
R/TとR/Tスキャットパックのボンネットフードのダクト形状が異なる。で、取材個体であるが、そんな6.4リッターV8搭載のほか、メタリックカラーとの組み合わせである。2018年型R/T スキャットパック。走行3.8万キロのBCD認定中古車。
デビュー以来様々なカラーのチャレンジャーを見て来たが、基本的には「白か黒」か「原色」かというのがチャレンジャーのキーワードである。だが、実際の販売個体にはメタリックボディのチャレンジャーも存在し、過去これまでに何台か見て来ている。
例えばブルーメタリック、ライトブルーメタリック、ワインレッドメタリック、グリーンメタリックetc
で、個人的にお気に入りなのはF8グリーン。何度も見ているが、めちゃくちゃお洒落な雰囲気を感じるし大人っぽくも感じるからコテコテなアメリカンというよりはシックなクーペとして乗るのにオススメだろう。
「刺激的なモパーカラーのようなインパクトには欠けますが、上品で洗練された印象を与えてくれますよね」とBCDスタッフも言う。
約3.8万キロの走行距離を刻むがインテリアのコンディションが非常に良いことに驚く。BCD車両が売れ続けている理由がここにある。
大排気量V8エンジンのダイレクトな動きをタコメーターを通じて味わってほしい。ちょっと現実的な話に戻るが、2023年でチャレンジャー＆チャージャーは生産終了した。カマロも日本での発売を2024年いっぱいで終えるから、V8エンジンを搭載したスポーティモデルの新車はマスタングとコルベットでしか味わえない。
だが、ともに1,500万円以上の金額が必要になる。そしてこの先登場予定のアメ車の新型車は軒並み電気自動車に様変わりする。
2025年に登場予定のチャージャーにはガソリンモデルの直6ツインターボエンジンモデルが存在するが、それも（今の為替レートが続く限り）日本での売価は1,500万円はくだらないだろうという噂だから、正直、価格帯的に非現実的である。
もしこの先、トランプ大統領が誕生し、彼の公約通りEVシフトを全部破棄するというようなことが仮に起こったとしても、旧態依然のV8では現状のアメリカの排ガス法規をクリアすることは難しいから、ガソリンエンジンが復活するにしても「大排気量V8エンジン」が再びデビューする期待は万に一つもないだろう。
8速AT搭載車。
パドルシフトにて操作可能。
シートのコンディションも距離を感じさせない良好なもの。というようなことを一つ一つ拾っていけば、近年のチャレンジャー、チャージャー、カマロ、マスタングのV8がまさに最後のV8と言っても過言ではない。
そんな中で圧倒的に輝くのが6.4リッターV8である（だからBCD車両もどんどん売れている）。
チャレンジャーが欲しいと思っている方で、是非とも一度くらいは最高峰V8NAエンジンに触れてみたいと思うなら、チャレンジャー R/T スキャットパックはその期待を裏切らないと思うし、BCDの認定中古車であればコンディションに不安を感じたり購入後のアフターに不安を感じることが圧倒的に少ないと思うのである。
2018年モデル ダッジ チャレンジャー R/T スキャットパック
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