正規ディーラー車から並行輸入車まで
車種、メーカー問わずのアットホームな雰囲気
一通りの確認を終えると、リフトを下ろし、タイヤを外し、ショック、ブレーキ、タイヤ等のチェックを行う。
ショックが劣化すると可動部分からオイル漏れが生じることがあるのでそれを確認、ブレーキにおいてはローター&パッドの残量を確認し、それぞれ問題なし。タイヤに関しては溝の残量のほか、空気圧の大切さを教えてくれた。
空気圧にはTPMS(タイヤプレッシャーモニタリングシステム)を確認し、前後左右の差が大きく生じていないかを確認。差が生じていれば、アラートが出る前に空気圧を調整するのがタイヤを長持ちさせる秘訣という。
ちなみに、TPMSは運転席メーター内にて視認することが可能である。が、同じくオイルライフもメーター内にて視認することが可能だが、そちらはあまり重要視せず、適切な距離数や期間を決め適宜交換することが必要という。例えば5,000キロ&半年とか。
「オイルライフはあくまで目安なんで、経験上、日本の道路事情であれをベースにするのはやめた方がいいと思います。ただし、オイル交換をしたらオイルライフも100%に戻さないとアラートが点灯しますので忘れない方がいいと思います」
たかが点検、されど点検。しかもノウハウがある工場やメカニックの対応なら、個体の状態によって点検の深度を変えてくれる可能性がある。
例えば走行距離や日常的な使われ方のハードさによってノウハウを生かした先まわりの点検を加えてくれるかもしれない=一律に同じ点検項目だけをチェックした場合とでは後に起こるトラブル事例が変わる可能性があるだろう。BUBU宇都宮の工場ではそれが可能なのだ。
ということでマスタングの点検は終わり、そのままC8 コルベットのエンジンオイル交換へ進む。
C8 コルベットのエンジンオイル交換である。いわゆる普通のエンジンオイル交換であり、そこに特別な手法が隠されているわけではない。だが、個人的にリフトに上がったC8 コルベットを初めて見るのもあり、個人的興味としてそのまま取材を続行。
聞けば、GM正規サービスディーラーとして道地さんはすでに十数台のC8 コルベットの各種作業をしていたということもあり、エンジンオイル交換は至って普通に行われた。
で、驚いたのが、C8 コルベットの下回り。壮観。見事なフラットボトム。
だが、エンジンオイルを抜くドレンとオイルフィルターの箇所のみくり抜かれており、作業性も非常に良いという。が、万が一、それ以外の箇所の整備をする場合、このアンダーパネルを外すのだが、ボルトの数の多さに恐怖感じた(笑)
さて、C8 コルベットのエンジンオイル交換作業の過程を見ていて特徴的だったのが、ドレンボルトの長さ。そしてドレンボルトに使用されるパッキンが二重になっていること。さらに、超高品質な純正エンジンオイルを使用すること。
ドレンを長くし、パッキンを二重で使用するという念の入れよう。おそらく漏れを起こさせないという最新エンジンならではの機構なのだろう。くわえてパッキンも他のGM車とはサイズも品番も異なる仕様というから作業時の最重要ポイントと教えてくれた。
オイルフィルターを新品に交換し規定値まで締め、ドレンのパッキンを新品に交換し、こちらも規定値で締め付け。そしてリフトを下ろし、オイルを注入する。純正オイル9本を用意し、量の確認を数回行い終了となる。
ちなみに、このC8 コルベットは左はハンドル仕様の並行輸入車。基本、正規モデルと変わることなく整備対応している。
ということで、BUBU宇都宮の整備工場は、車種問わず、メーカー問わず、そして正規&並行車両問わず作業を完璧にこなすのである。