在庫主義を貫くBCDだからこその実車
アメ車でMT車に乗りたいならはなからBDCに向かうべき
文/石山 英次写真/古閑 章郎
2019年型のマスタング ブリットである。取材したBCDでは4回目の実車であり、新車デビューした当時からすでに10台ものブリットを販売している。今現在、取材したブリットがBUBUさいたま店にあり、BCD横浜店にも1台あるから(BCD阪神の個体はすでに売約済)、実質日本で一番ブリットを販売しているといっても過言ではない。
聞けば、「BCDは、正規販売では入手できない魅力的な車両の程度良好車を扱っております。ブリットも当然、その一台だと認識しております」と松澤氏はいう。
あくまで個人的な感想だが、ブリットが他店で取り扱われない理由のひとつが「MT車のみ」ということだろう。だから在庫として店頭に置くにはリスクがあるから誰も手を出さない。万が一置くにしても普通のマスタング直4の10速ATといったところだろう。
逆にBCDは大型直輸入店であり、在庫主義を貫いているからこそ積極的に扱える。何度もいうが、高い金額を出して車両を購入するわけだから、ユーザ側はできるだけリスクを排除したい。であるなら目の前にある車両について「買う買わない」という商談をした方がいいに決まっている。
写真でしか見れない、いつ来るかもわからない、しかもクルマ屋としての実店舗もあるかどうかわからないような輸入のみのショップでのリスクとは比べ物になるはずもない。
しかもBCDには、販売した車両のメカニズムに対応した最新の電子デバイスをメーカーごとに揃えているし、BCD独自の購入プランも設定されているから、600万円台後半のブリットでさえ他店よりも圧倒的に買いやすくなるのである。
BCDのその他の在庫車に目を通すと、各モデルに対して必ずやMTモデルが在庫されている。たとえばC7、チャレンジャー、マスタングetc。
そういう意味では販売店としてMT車の楽しみを知っているショップであるとも言えるから、アメ車でMT車に乗りたいというユーザーは、はなからBCDへ向かうことが購入への近道となるはず。
ブリットに関して言えば、ボディカラーはダークグリーンとブラックという2色設定なのだが、BCDではあえてダークグリーンしか置かないというこだわりもある。ダークグリーンはオリジナルモデルのカラーに近いという理由が第一だが、「ブラックカラーだと他のマスタングとかぶることもあるので、あえて唯一の存在としてグリーンをチョイスしています」ということだ。
ブリットの本編でも述べているが、ブリット復刻というだけでなく、素のマスタングとしても非常に魅力的であるから、スポーティなMT車好き、かつアメ車ファンというならば是非一度乗ってみるといいと思う。もしくは、生涯の伴侶として添い遂げるというのも魅力的な付き合い方だと思う。