深谷祐樹さんが購入した初めてのチャレンジャー
カマロからチャレンジャーへの理想的な乗り換えが成功、その理由とは?
文/石山 英次写真/古閑 章郎
つくば市中心地から20キロほど離れた地に住む深谷さんは、初めてのアメ車としてシボレー カマロをチョイスした。
「初めてのクルマ、しかも初めてのアメ車&外車ということで(親からのアドバイスもあり)、正規ディーラーものをセレクトしました」
当時、深谷さんの居住地から一番近いGM正規ディーラーはシボレーさいたま南であり、そこまで通ったという(ざっくり片道50キロ超はあったのではないか)。そしてカマロ LTの新車を購入した。
カマロ LTは2リッター直4ターボエンジンを搭載したモデルであり、ボディカラーはガンメタ。それでもスポーティな走りの味付けに満足し、自らライトカスタマイズを行う等、カマロライフに浸っていった。
そして今からちょうど3年前につくばショールームがGM正規ディーラーのサテライト店になったのをきっかけに、それまでのシボレーさいたま南からつくばショールームへと担当ディーラーを変更。その後は地元にあるつくばショールームに通い整備や車検を受けている。
「カマロには3年乗って車検も取りました。ですが、その時にちょっと買い替えがよぎったのです。『試しに下取りしたらいくらでしょう?』と査定してもらったところ驚きの価格で一気に買い替えに向かいました」
なんと想像以上の「カマロ購入時の8割近い金額」が表示されたというから凄まじい。おそらくコロナ禍によってカマロの米国からの車両入荷が滞っていたのだろう。だからこその8割近い金額だったのだろうと推測する。
そして深谷さんはその金額をベースに乗り換え車両を検討することになる。
「まず最初はカマロ ZL1を検討しました。ですが、日本にある個体はボディカラーが白黒が多かったので結果的にはパスしました。そこでチャレンジャーです」
深谷さんは最初のカマロにガンメタのボディカラーを選んでいたが、「次は派手なボディカラーがいい」とずっと思っていたらしく、さらにその時点での候補車にはカマロ、マスタング、チャレンジャーの現代版マッスルカーがあがっていたというが、どれを選ぶにしても派手なボディカラーが絶対条件だった。
「カマロに乗っていてカマロのインテリアには非常に好感が持てました。ですが、マスタングの内装はちょっと好きではなかったですね(笑)。ですので、自然とチャレンジャーに向かい、BCDのHPにて多くのチャレンジャーを確認し、『赤いボディカラー』の個体をまだ日本に到着していない段階で予約した感じです」
深谷さんは、シボレーさいたま南にてカマロ LTを買い、その後つくばショールームへと担当を変えてもらい、そしてそこでの数年間に及ぶやり取りから100%の信頼を置いていた。だから並行輸入のチャレンジャーを購入する際にも全く不安を感じることなく、つくばショールームのBCD車両を購入することができたという。
「カマロを買った時からいわゆるBUBUさんとの付き合いしかありませんから、他のアメ車屋さんとかは一切知りませんし見にも行きませんでしたし、これまでに何ら不満や不安を感じることがありませんでしたから、あえて他を検討する必要性がありませんでした」
さて、非常に長い前置きだったが(笑)、深谷さんが購入したチャレンジャーは2021年型R/T スキャットパック ワイドボディ。走行1万2000キロの個体であった。それを昨年の12月に購入。希望通りボディカラーは派手な赤だった。
「私見ですが、チャレンジャーってオレンジっぽいカラーが多い気がするんですが、赤いチャレンジャーって少ない気がします。だから赤い個体を見た時に一気に傾きました。それと最初から6.4Lエンジンを選んだのも、最初に5.7LのR/Tを購入した場合、『後に乗り換えたくなっても金銭的に厳しいだろう』と想像していたから、『だったら最初から選んでしまえ』という感じでした」
同時にワイドボディについても、「正直、どちらでもよかったのですが、後にワイドが欲しくなっても買い替えできないだろうと考えた」ということで、結果的に「あれもこれも」といった感じになっていった結果、現車の「チャレンジャーこそが理想」となり、一気に一番欲しい理想的なチャレンジャーを購入したということである。
昨年12月に購入し、取材が7月中旬であったから約8か月で走行2,000キロちょい走った感想は?
「正直、重さを感じます(笑)。前に乗っていたカマロがかなりスポーティでスポーツカーのような走りだったので余計に感じます。特に曲がるときに頭の重さを感じますね。ですが、パワーやトルク感は『さすが』といった感じです。前から大排気量V8のNAエンジンに乗ってみたかったのですが、『この感触か』といった感じで、カマロとはまた別の意味で楽しいです」
深谷さん曰く「週に一度乗るか乗らないか程度」という非常に贅沢な使い方をしているのだが、チャレンジャーは全くぐずらずコンディションは上々という。しかもカマロ時代と同じディーラーが近くにあるという安心感が、これまたカマロ時代と同じように「いたって普通に乗れるんだ」という感覚が与えてくれるという。
つくばショールームは、GM系もBCD系も両方見ることができるから、GM系からBCD系へ乗り換えることも可能だし、またその逆も可能であるから、アメ車に浸るつもりなら最高のディーラー環境と言っていいだろう。
くわえて東京の中心部に住んでいる方には想像もできないような走りやすい環境が与えられているつくば周辺部の道路事情であるから、比較的デカいボディのチャレンジャーであってもきっと走りやすいに違いない。
「最初の頃はちょっとした遠出もしましたけど、今は近くのコンビニからイオンまで、何にでも使いますね」
繰り返すが、なんとも贅沢な使い方で羨ましい。深谷さんは、基本的にいじるのが好きだといいい、愛車にも「いずれ本国『Mopar』からパーツ(ステージキット)が出ればやってみたいと語っていたから、数年後には深谷さん色に染まったスキャットパック ワイドボディが見られるかもしれないのである。